車窓の中で跳ねる五線譜

僕が脳裏を表にして書くブログです。難しい文体でごめんなさい。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

青風

朽ちてなお朽ちる日々に惚けて生きてきた僕が今巣から旅立とうとしている。この響きにおいて良い印象を抱かない人間が僕以外にもいるだろう。それは不安定、崩壊、知らなかった支援の形を認知し、日々という秩序の保持に割かれる労力を実感する事になる。 前…

選別

一週間、ブログを空けてしまった。 というのも筆を取り、書き連ねていく内に似たような心象風景を描いてしまい自分の腕を呪いたくなる日々が続いた。そこに胃腸の感染症も重なり心身共に苦しいものがあったのだ。だが、僕はここで思う。僕は僕を恐れているの…

飼育

快晴、それは青だ。青が全てを支配している。 反転したグラフィティ。生きる為には、その上に自分の色を残さなくてはいけない。 不潔だが、それが人間というものだ。 どうも今日は怠惰、身がふやける。枕が重い。暁が遠ざかっていく気配を聴く。温かさを脱ぎ…

鰯雲

青葉を食んでみたがどうも苦い。渋さを通り越して粘つく唾液が汚染されていく。葉は生きていた。人間と共生していた。あの場で、健やかに揺らしていたあの葉を僕は食んだのだ。悲しみを覚え、その不快を罰ととった。僕は阿呆として今日一日歩む行為に神経を…

重箱

毎日何人か僕の稚拙な文を閲覧しているようで非常に喜ばしい。と、同時に向上心が湧き上がる。僕がこの筆を制御しているようで、その実逆なのかもしれないと最近思うようになったのだ。 書けば元気になる人間は物書きの職に向いているらしいが、僕の場合、書…

狼煙

スニーカーには針葉樹が似合う。祖父がそう言った記憶がある。本当にそう言ったか確かではないが、格好良かったので覚えている。今日、それを見た。自分の足元にふと目を落とす。僕のスニーカーは真黒だ。針葉樹の微笑みは尚も変わらず似合うようには思えな…

芽吹

僕のブログが非常にウィットに富んでおり、見ていてとても興味深いとの有難き蜜言を頂き、高揚の極みだ。しかしそれは”Interesting”であって”fun”ではない。僕はこれからfunの方面にもブログを活用しようと思う。というのも、オモコロ杯という非常に高尚な興…

子羊

僕はこの現状に憂いていた。歩みを進めるに連れて伸し掛かる等身大の死。僕をここまで育ててくれた親は着実に老い、死へと向かっている。否、死へと帰っている。広告やありきたりな歌詞で描かれる事で「生まれてきた事が奇跡だ」というものがある。僕はあれ…

幻霧

比喩は人間だからこそ出来る術だとつくづく思う。僕は人間から逸脱した神秘的な美よりも煤けた俗的な身辺の美を欲している。距離が離れすぎては、凄いとしか表現できなくなる。賛美の為に発する言葉ですら汚泥に思えてしまう。言葉に浸かりきった僕からすれ…

盲目

僕のブログの名前について訊かれた事がある。 『車窓の中で跳ねる五線譜』 響きが気に入っている。これはどういう意味なのか。 端的に言えば、これが表すのは車窓から望んだ電線だ。車窓に流れる電線はゆっくりと上へ下へ跳ねて動いているように見える。その…

臙脂

昨日ブログを書くのを忘れていたわけだが、別に毎日書くとは宣言していないのにも関わらず今まで毎日書いていた為か、そうしなくてはならないという強迫観念に駆られていた気がする。適当に頑張ろう。気楽に書こう。 僕はここで五感を語る事が多い。周りの環…

病気

眠たげな眼を擦り衣を脱ぐ。残る暖かさの膜は解け、冬季の青い空気が肺を貪る。今日の衣が今日の僕を作り上げる。レコードの音飛びのような足音をさせながらバルコニーに向かう。窓に触れるとその冷たさに肌が縮こまる。四肢が温度に敏感なのはこうやって始…

音色

僕はこのブログでよく自然について語るのだが、それは会話の始めとしてぎこちない「今日はいい天気ですね」とは異なる。僕はイギリス人ではない。移りゆくこの季節、変わりゆく環境と気持ち。それらを重ねつつ日々を認識しているのだ。自然も永久機構ではな…

味蕾

お前のブログ言葉が言葉だからもっと改行しないと読みづらいよ、と指摘を頂いたので改善していく。天体が観測者の思うように動くというのは本来ありえないが、月の満ち欠けのように柔軟に、興に貪欲に生きないと彗星の輝きを得られない気がした。 指先の塩一…

洞穴

吉日、陽射しは葉を黄金に染め、露を神酒へと変える。排ガス管の振動、ダクトの回転音。着実に地球を冒していく我々の営み。その中で変わらず注がれる自然の微笑みが僕の心に引っ掻き痕を残す。五感を鋭く保ちつつ歩く僕の嗅覚を突如砂糖が誘惑する。ドーナ…